不動産投資家にとって、国や地方公共団体といった機関からの受け取ることができる助成金は、ぜひとも活用したい制度です。公募の内容にもよりますが、数十万円から数百万円もの資金を援助される制度もあります。

今回は、不動産投資家が利用できる助成金と補助金をご紹介します。

不動産投資における「助成金」とは?

国や地方公共団体といった機関から受け取ることができる助成金には、それぞれ特定の活動や事業を支援する目的があります。そのため、助成金は公募され、申請し、審査を受けて認められた事業者に資金が手渡される制度です。

審査を突破し、資金を調達するには公募条件をよく理解し、助成金の目的が条件と合致している活動であるとアピールすることが必要です。

助成金と補助金の目的

実のところ「助成金」と「補助金」には、明確な相違点がありません。どちらも国や地方公共団体、または民間団体から給付されます。しかし、取り扱う管轄によって、慣例的に2つの用語が使い分けられています。

ただし、それぞれに対する各省庁の見解や目的は以下のとおりです。

呼称 見解・目的
厚生労働省 助成金 国民の生活を安定させるために、雇用の維持を目的としている
経済産業省 補助金 民間の経済力向上のために、事業の育成を目的としている

不動産投資家が利用可能な助成金と補助金

不動産の運用には多額の費用が必要となるため、国や地方公共団体といった機関による補助金や助成金の制度は積極的に利用しましょう。

サービス付き高齢者向け住宅の建築

自身の所有する土地に「サービス付き高齢者向け住宅」を建設またはリフォームする際には、補助金を受けることができます。サービス付き高齢者向け住宅とは、日常生活において介護が必要ではない高齢者向けのバリアフリー化された住宅を指します。また、住民には介護職員による生活相談といったサービスが提供されなければなりません。

受給可能な補助金は所有している物件により異なります。また、補助金のほかにも、固定資産税や不動産取得税についても優遇を受けることができます。

▼補助額

新築 10%(1戸につき、上限90〜135万円)
リフォーム 約30%(1戸につき、上限180万円 など)

参考:国土交通省「住宅

小規模事業者持続化補助金(低感染リスク型ビジネス枠)

アフターコロナを見据えた新しいビジネスやサービスの導入への取り組み、または新型コロナウイルスの感染防止対策へ投資を支援するための補助金制度です。

費用の全額補助はされませんが、公募審査の結果を受けて制度を利用することができます。

補助金の上限額は100万円で補助率を4分の3とし、公募期間は2022年3月9日(水)まで延期されています。

参考:経済産業省「小規模事業者持続化補助金(低感染リスク型ビジネス枠)

事業再構築補助金

こちらもアフターコロナを見据えた補助金制度です。事業再構築を目標としている中小企業向けであるため不動産取得には適用されません。しかし、不動産業の新規展開を目標としたリフォームなどの費用であれば、補助対象に含まれる可能性があります。

▼不動産業における新規展開
例1. マンションの商業テナントスペースをコワーキングスペース運営に転換
例2. マンション1棟を高齢者介護施設の運営施設に転換

参考:中小企業庁「事業再構築補助金

そのほか不動産投資に関わる主な助成金

前述した補助金や助成金のほかにも、不動産投資に関する助成金はあります。

▼主な助成金や補助金の種類

リフォーム 戸建てや共同住宅のリフォーム費用の補助
システム導入 不動産物件への省エネルギー設備を導入する費用の補助
空き家の再活用 戸建てや共同住宅の空き家を地域交流などに改修する費用の補助
賃貸支援 不動産経営が継続できるために、家賃や地代といった負担を軽減する目的
解体 空き家の解体や撤去費用の一部を補助

まとめ

不動産投資家が助成金や補助金を受けるためには、提供している公共機関の目的と不動産経営を関連づけなければなりません。そのため、各機関の提供目的を把握する必要があります。

助成金・補助金のなかには、公募期間を限定しているケースもあります。日頃から不動産に関係のある制度がないかチェックしておきましょう。そして、自身の保有不動産にとって必要な助成金や補助金を見つけ出した際には、ぜひ申請してください。