知っておきたい不動産投資と金融商品の違いとは

将来に備えて資産運用を行うにあたり、どういったものに投資すれば良いのか分からないという方は多いのではないでしょうか。
代表的な投資対象は大きく分けて、「マンションやアパートといった不動産」と「株式・債券・投資信託といった金融商品」の2種類があり、それぞれの特徴を理解しておくことが大切です。
この記事では、不動産投資と金融商品への投資についてご紹介いたしますので、今後の投資運用に向けて参考にしてください。
目次
不動産投資の主な特徴
不動産投資は文字通り、マンションやアパート、駐車場といった不動産への投資を意味しますが、大きな特徴は不動産そのものの価値が上がることでその売却益を狙えることに加えて、賃貸として第三者に貸し出すことによって家賃収入が得られるという点にあります。
投資の世界では、前者のような値上がり益をキャピタルゲイン、後者のような賃料収入をインカムゲインと呼び、不動産投資はどちらも見込める投資方法です。
投資にあたってはどれくらいの収益が見込めるかが重要になりますが、不動産投資の利回り相場は一般的に5%~8%であると言われています。
この数字から見ても、いかに不動産投資が効率の良い投資手法であるかが分かりますが、もちろん不動産投資にも様々なリスクがあります。
空室リスクや家賃滞納リスク、自然災害・火災リスク、家賃下落リスク、資産価値低下リスク、金利上昇リスクなどが代表的なリスクです。
しかし、これらの不確実な項目には、いずれもリスクを軽減できる手法が存在します。
不動産投資を行う際には、そういったリスク軽減手法を駆使する必要があるという点も頭に入れておきましょう。
金融商品への投資について知っておきたいこと
金融商品への投資には様々な種類があります。
ここでは、その中でも特に人気の高い金融商品をいくつかピックアップしてご紹介いたします。
株式投資とは
まず一つ目は、株式投資です。
数ある投資方法の中でも特に投資家が多く、投資という言葉を聞いて、まず初めに思い浮かぶ方も多いのではないでしょうか。
株式投資は企業が発行する株式を購入し、それによって値上げ利益や配当金を得るというものです。
通常、個人投資家が購入できるのは証券取引所に上場されている株式となっており、それ以外の未上場株式への投資は誰でもできるわけではありません。
投資信託とは
二つ目は、投資信託を使った投資です。
投資信託は投資家から集めたお金をファンドマネージャーと呼ばれるプロの運用者が、株式や債券、外国為替、不動産などに投資・運用し、それによって得られた収益を投資家に分配する商品です。
インカムゲインとしての分配金に加えて、キャピタルゲインとしての値上がり益を狙うことも可能です。
また、投資信託の中には、取引所に上場されているETFと呼ばれる商品も存在しています。
FXとは
三つ目は、FXを使った投資です。
FXは外国為替証拠金取引を意味する「Foreign Exchange」の略語で、海外の通貨に投資して為替の変動によって差益を狙う投資手法です。
キャピタルゲインとしての為替差益だけでなく、インカムゲインとして為替の利息(スワップポイント)を受け取ることも可能です。
このFX取引は24時間行えるようになっており、最大で25倍までレバレッジを掛けることができ、保有する資金以上の投資が可能なため、ハイリスク・ハイリターン型の投資であるといえるでしょう。
不動産投資と一般的な金融商品の違い
投資の取り組み方として、不動産投資と金融商品の大きな違いは、オーナーシップであるかどうかです。
例えば、金融商品である株式投資では、企業が経営をコントロールするためにその株式の過半数を取得するため、一個人が企業の意思決定に大きな影響を与えられるほど大量に株式を保有することは非常に困難です。
それに比べ、不動産投資の場合は不動産の所有権を自分自身が持つことになるため、全てを自分で取り決めることになります。
つまり、不動産投資は金融商品の投資とは違い、「投資」という面に加えて「経営」の視点からも適切に判断する力が必要となります。
「どのように入居者を確保するのか」「物件の維持・管理はどのように行うのか」など、全てはオーナーの方針次第ですので、投資に関することだけでなく、不動産経営に必要な知識やスキルも身に付けておく必要があります。
不動産投資は融資を受けられる
金融商品への投資資金として銀行から融資を受けることはできませんが、不動産投資は事業という扱いになりますので、事業資金として融資を受けることができます。
不動産の購入には大きな資金が必要となりますので、融資を上手く活用して資金計画を明確にすることができれば、よりスムーズに不動産投資を始めることができます。
そして、数ある融資の中でも特に不動産投資に向いているのが、不動産を担保に融資を受けられるノンバンクの不動産担保ローンです。
不動産担保ローンはその名の通り、所有する不動産もしくは購入する不動産を担保に融資を受けられるサービスで、担保として差し入れる不動産の価値に応じた金額を借り入れすることができます。
返済期間も最長で20年に設定できるため、長期間にわたって資金を手当てする必要がある不動産投資には適した資金調達方法であるといえるでしょう。
また、資金使途が自由なため、借り入れした資金を不動産投資以外の事業にも活用することができます。
もちろん、融資を受けるためには審査を通過する必要がありますが、銀行の場合は一般的に審査機関が1ヶ月程度とされていますが、ノンバンクの不動産担保ローンは2~3日程度とされていますので、早期に資金調達を行いたい場合や審査に不安がある方でも安心です。
違いを理解して効率的に投資しよう
これまでご紹介したように、不動産投資と金融商品の投資は同じ投資という観点ではあるものの、その性質や特徴は大きく異なります。
これらはどちらが優れているというわけではなく、投資家のニーズによって使い分けることが重要です。
そのため、投資によって効率的に資産形成を図ろうと考えている方は両者の違いをしっかりと理解し、資金調達の面も考慮した上で、自分に合った投資方法を利用しましょう。
この記事の監修者
- 株式会社ビジネスクルー
- 代表取締役 浅山 亮二
- 2007年10月に株式会社ビジネスクルーを設立。
近畿一円を中心に、個人向け・事業者向け・不動産業者向けに不動産を担保とする融資サービスを提供。
貸金業務取扱主任者及び宅地建物取引士の資格を保有。