個人事業者が開業する際や事業を運用するためには、さまざまな資金が必要です。国や各自治体では、個人事業者に向けた助成金や補助金制度が用意されています。

この記事では、個人事業者が活用できる助成金や補助金制度と、不動産担保ローンについて解説します。

起業助成金制度や補助金を活用する

国や各自治体では、起業支援を目的とした返済義務が発生しない助成金や補助金が設置されています。女性や若年層、高齢者、個人事業主といった幅広い層が活用できる資金です。

起業助成金制度や補助金の違いとは

起業助成金制度と補助金は、規定されている申請条件やテーマに沿うことで受給可能です。また、起業支援を目的とし、各自治体による起業家への投資と定義されているため、原則的には返済する必要はありません。

ただし、助成金と補助金には以下のように異なる点があります。

名称 申請期間 申請条件
起業助成金
  • 長期的な申請期間
  • 起業といった自身のタイミングで申請可能
  • 条件を満たしてさえいれば、申請後に給付金を受け取ることが可能
  • 原則的に申請すれば受給できる
起業補助金
  • 限定的な短い申請期間
  • 予算枠に上限がある
  • 受給者に制限人数が設定されている
  • 申請条件を満たした上で、審査に通過する必要がある

助成金は補助金と比べ、受給しやすい特徴があります。一方、補助金はこまめに情報収集を行い、申請期間を確認しなければ受給できない可能性があります。

起業助成金制度が設置されている機関

国や各自治体では、地域の経済や産業の発展を目的としたさまざまな助成金・補助金制度を設けています。代表的な制度は、以下のとおりです。

代表的な助成金・補助金制度
経済産業省・中小企業庁
  • 持続化補助金
  • IT導入補助金
  • ものづくり・商業・サービス生産性向上促進補助金
厚生労働省
  • 起業支援
  • 雇用環境の整備
  • 労働者の雇用促進を目的とした助成金
全国にある各自治体
  • 利子補助金
  • 信用保証料補助
  • 家賃補助
  • ホームページ作成費用補助金

事業の所在地が含まれる自治体によって、設置されている補助金・助成金制度の内容は異なります。そのため、どのような制度を受けることができるのか確認しておきましょう。

参考:中小企業庁「補助金等公募案内
参考:厚生労働省「事業主の方のための雇用関係助成金

不動産担保ローンを利用する

不動産担保ローンは、個人事業者・法人を問わず、事業資金の調達に適した方法です。一般的に無担保ローンと比較すると、低金利でまとまった金額を長期間借り入れすることができます。また、金融機関により本人所有の不動産ではなくとも担保に入れることが可能です。家族や法人が名義となっている不動産や、購入予定の不動産も担保できることもメリットです。

関連記事:「事業資金の調達にはビジネスローンや不動産ローンがおすすめ

不動産担保ローンの金利相場

不動産担保ローンの金利相場は、利用する金融機関により異なります。不動産担保ローンは多くの金融機関で扱われています。利用件数の多い一般的な銀行やノンバンク、日本政策金融公庫について比較してみましょう。

一般の銀行における金利相場

一般的な銀行とノンバンクの金利相場は、およそ以下のとおりです。

金利相場 審査の特徴
一般的な銀行 2.9%〜9.5%
  • 借り手と担保となる不動産に関して、それぞれに詳細な条件が設定されている
  • 審査が厳しい
ノンバンク 3.5%〜15.0%
  • 一般的な銀行に比べ、審査に通りやすい
  • 融資決定までのスピードが早い

日本政策金融公庫における金利相場

日本政策金融公庫は、一般の金融機関を補完する立場にあります。中小企業事業や、国民生活事業を含めた国民生活の向上を目的とする政策金融機関です。そのため、担保を提供する融資を受ける場合、基準利率は1.06〜2.15%と低く設定されています。

引用:日本政策金融公庫「国民生活事業(主要利率一覧表)

日本政策金融公庫の特別金利とは

日本政策金融公庫では、通常金利以外にも11種類の特別金利があります。特別利率の利用には、それぞれに年齢・性別・開業業種といった条件が設定されています。自身がどのような条件に該当し、どの特別利率で貸し入れを受けることが可能であるかは事前に調べておくとよいでしょう。

参考:日本政策金融公庫「国民生活事業(主要利率一覧表)

まとめ

個人事業者が活用できる補助金や助成金の制度、不動産担保ローンについてご紹介しました。起業や事業経営にはさまざまな資金が必要となるため、利用できる制度を知り上手に活用しましょう。