戸建て住宅に住んでいる方が引っ越しをされる場合、空いた家をどうするかが問題となります。賃貸契約を結び、貸し出す方法もありますが、家の売却を選択される方も多くいらっしゃいます。

本記事では、不動産会社を介した家の売却方法や、売却成功のポイントを解説します。

目次

家を売却する流れ

家の売却は、個人で販売取引を行えます。しかし、個人での手続きは、トラブルが発生しやすいためおすすめできません。したがって、初めて家を売却される方は、不動産会社を介して売却する方法を利用するとよいでしょう。
参考:公共社団法人全日本不動産協会「家を売る。

【ステップ1】売却の計画を立てる

無計画に不動産会社を探すのではなく、売却したい時期や価格帯を事前に決めておきましょう。なぜなら、計画の立案や下調べをせずに取り組むと、希望の売却時期と合わなかったり、希望売却価格とはかけ離れたりする可能性が高まるためです。
また、売却時期や売却価格などから優先する要素を決めておけば、不動産会社との交渉がスムーズに進む利点もあります。

そのため、売却に適した時期や相場を調べておくことをおすすめします。

【ステップ2】複数の不動産会社に査定を依頼

不動産会社に家の売却仲介を依頼する際には、複数の会社に査定を依頼してから選びましょう。その理由は、会社ごとに担当者の交渉力や経験が異なるためです。
不動産会社は都市部に強い会社や、地域密着型の会社など、特色が分かれる傾向があります。会社によってさまざまな強みが異なるため、1つの会社に依頼するだけでは適切な判断が難しく、その特色を見出しにくいでしょう。

また、査定が相場通りであるかを知りたい方は、国土交通省が運営している「REINS Market Information」や「土地総合情報システム」を利用すれば、確かめられます。

【ステップ3】不動産会社の選定・契約

複数の不動産会社の調査や査定が完了し、比較検討した後に仲介会社を決定します。
♢主な契約の種類

専属専任媒介契約 専任媒介契約 一般媒介契約
売却に関する業務全般を1つの不動産会社に任せる 1つの不動産会社に買主を探してもらいつつ、自分で探すことができる 複数の不動産会社に売却を依頼できる

宅地建物取引業法に記載がある通り、専属専任媒介契約や専任媒介契約では、2週間に1度(専属専任は1週間に1度)依頼者に業務の状況を報告する義務が生じます。定期的な報告義務に加えて、買主を見つけた際も報告義務があります。そのため、売却希望者の知らない間に手続きが進むことはありません。

▼宅地建物取引業法の第34条の2

専任媒介契約を締結した宅地建物取引業者は、前項に定めるもののほか、依頼者に対し、当該専任媒介契約に係る業務の処理状況を二週間に一回以上(依頼者が当該宅地建物取引業者が探索した相手方以外の者と売買又は交換の契約を締結することができない旨の特約を含む専任媒介契約にあつては、一週間に一回以上)報告しなければならない。

引用:e-Gov法令検索「宅地建物取引業法

また、一般媒介契約は複数の不動産会社に依頼し、条件のよい買主を見つけた不動産会社と売却手続きを進められます。自由度が高い反面、定期的な報告の義務はなく、専任媒介契約などに比べ、売却の優先度を下げられる可能性があります。

【ステップ4】販売活動をする

不動産会社の販売活動には、以下が挙げられます。
・ レインズに売却物件を登録
・ 自社または、不動産情報サイトに売却物件を掲載
・ 購入希望の顧客に提案

レインズ(REINS)とは「Real Estate Information Network System」の頭文字をとったサービスです。前述した専属専任媒介契約や、専任媒介契約を結んだ物件は掲載する義務があります。

国土交通省令で定めるところにより、国土交通大臣が指定する者(以下「指定流通機構」という。)に登録しなければならない。

引用:e-Gov法令検索「宅地建物取引業法

レインズは個人情報への配慮から、不動産会社の関係者のみが閲覧可能です。しかし、「REINS Market Information」であれば、一部の取引情報を閲覧できます。

【ステップ5】購入希望者と交渉する

購入希望者が現れた後は、条件のすり合わせをします。具体的な調整条件は、以下の通りです。
・ 売買価格
・ 引き渡しの時期
・ 建物の補修
・ 瑕疵担保責任の期限など

注意点として、購入希望者のペースに乗ると納得のいく取引ができないことが挙げられます。そのため、条件の優先順位や譲歩できる範囲の整理を交渉前にしておきましょう。

不動産売却を成功させるポイント

購入希望者が見つかっても、家の魅力が十分に伝わらなければ売却契約を締結できません。
ここでは、売却の成功ポイントを3つ紹介します。
・ 清潔感を感じさせる
・ 日当たりを感じさせる
・ 生活環境の魅力を伝える

購入希望者がこれから住む家にあたり、清潔感や明るさを感じる物件でなければ購入意欲は刺激されません。そのため、売却予定の家を掃除したり、日当たりのよい時間に内覧会をしたりすることをおすすめします。

また、屋内の水回りや収納スペース、屋外の庭や周辺環境の良さなどをアピールすることも大切です。

まとめ

家の売却は、専門的な知識が豊富な不動産会社を介することがおすすめです。そのためには、まず複数の会社に物件の査定を依頼し、希望に沿った交渉を進められる不動産会社を選択しましょう。

また、弊社では不動産の査定を受け付けております。Webサイトで希望金額や所在地などを入力するだけで完了するため、ぜひご利用ください。

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