借入をする前にまずは、銀行系とノンバンク系の違いを理解しておくことが大切です。
融資額や金利、審査期間や借入期間だけでなく、保証人の有無についても異なる点があります。
このページでは、銀行系とノンバンク系の違いについてご紹介しておりますので、借入を検討されている方はぜひ参考にしてみてください。

目次

銀行系とノンバンク系の大きな違い

まず大きく違う点としてあげられるのは、融資額や金利、審査期間や借入期間についてです。
銀行系からの融資の場合、融資額は前年度の年収や借入期間によって決定されます。
銀行系は借主の返済能力や信用情報などから総合的に判断し、その結果から適正である場合に融資を実行するため、ノンバンク系よりも低い金利で借入することができます。
なるべく少ない負担で借入することはローンを組む上でとても重要なことですが、審査にはそれなりに時間がかかり、融資まで1ヶ月程かかることもあるため、早い段階で融資を受けたい場合にはあまりおすすめできません。
借入期間は一般的に5年以内とすることが多く、中には短期設定をすることがあります。
短期資金として借りた融資は返済期日までに一括で返済することもできるようになっています。

一方、ノンバンク系の融資額は一般的に100万円~1000万円とされています。
ただし、ノンバンク系でも扱われている「不動産担保ローン」は、その名の通り「不動産を担保に融資を受ける」というサービスで、担保とする物件価値によっては最大で1億円まで融資を受けることもできますので、高額融資をご希望の方にも対応しています。
様々な資金ニーズに利用でき、「ローンの借り換えをしたい」「子供の学費に充てたい」「高額な医療費を賄いたい」など、資金使途については銀行系に比べて高い自由度で利用することができます。
種類によっては返済期間を最長で20年に設定できるものもありますので、ゆとりのある返済計画を立てやすいという特徴もあります。
審査期間は最短即日という場合もあるほど短く、中には独自の審査基準を採用していることもあるため、融資を受けられるまでに2日というローン会社もあり、急を要する資金調達にも向いています。

次に保証人の有無についてですが、ノンバンク系は銀行系よりも審査が優しいため、担保があれば、保証人は不要なケースが多く、審査期間も最短で1~3日程度と短期間ですので、借入までのハードルが低いといえます。
先に述べたように「不動産担保ローン」の場合は不動産を担保にする必要があるものの、その分、高額の融資を受けることができるというメリットもあります。

それに比べ、銀行系の場合はノンバンク系よりも審査が厳しく、担保があっても保証人が必要となるケースが多いです。
借りる金額や条件によって異なりますが、第三者による保証人や保証会社の保証が必要になるのが一般的です。
審査に必要な提出書類も多く、全てを総合的に判断した結果によっては融資を受けられない可能性も十分にあります。

このように「審査が厳しく時間もかかるが、低金利で借りられる銀行系」と「金利は比較すると高めだが、審査は容易で時間のかからないノンバンク系」といったそれぞれの特徴がありますので、必要に応じて借入先を選定するといいでしょう。

「ノンバンク系」には様々な種類がある

ノンバンク系とひとことで言っても、現金のみで取引するわけではありません。
売掛金の現金化や不動産の証券化・物品リースなど、様々な種類があります。

ノンバンク系の金融会社には、「貸金業法」という法律が適用されます。
この貸金業法は銀行や銀行系には適用されず、あくまでノンバンク系のみが対象となり、貸金業法では、個人の融資に対して年収3分の1までに制限される決まりとなっています。
これにより、融資条件や年収によっては、希望する融資額を受けることができなくなってしまいます。
しかし、必ずしも融資を受けることができないというわけではなく、総量規制には「除外貸付け」という制度があり、特定の条件を満たせば、年収の3分の1を超える場合でも、借入することができることになっています。

【除外貸付けの対象】 ※以下はあくまで一例です
・不動産を購入するための貸付け(いわゆる住宅ローン)
・自動車を購入する際の自動車担保貸付け(いわゆる自動車ローン)
・高額な医療費への貸付け
・有価証券を担保とする貸付け
・個人顧客または担保提供者の居宅を除く不動産を担保とする貸付け
・売却予定の不動産売却代金により返済される貸付け

上記のような条件に該当する融資であれば、「総量規制の除外貸付け」となり、年収の3分の1を超える借入となる場合でも、融資を受けることができます。
銀行系にも不動産担保ローンはあるものの、不動産評価額の約50%~約70%までしか借りられないのに対し、ノンバンク系の不動産担保ローンは不動産評価額の約70%、場合によっては100%まで借りることができます。
特に不動産担保ローンに強いローン会社の場合、より詳細に不動産評価額の査定を行うため、借りられる融資額が比較的高くなりやすいです。
もしも不動産担保ローンでの融資を希望する場合には、「ノンバンク系の不動産担保ローン」をご検討されてみてはいかがでしょうか。

それぞれに合った借入を検討しよう

このように、銀行系とノンバンク系とでは、融資額や借入期間、審査期間や保証人の有無などに違いがあります。
それぞれの違いや特徴を理解した上で、希望する融資額や返済期間など、状況に応じてどちらを利用するかをしっかりと見定めましょう。